放送番組審議会
第111回放送番組審議会議事録
開催日時:令和5年12月6日(水) 午前9:30~11:00
出 席 者:<審議委員>細川 珠生、綱嶋 竜太、石井 敬一郎、市川 美知、海沼 実、金井 良子、久保田 久仁子
小谷野 敬子、野呂 一仁
<ケーブルテレビ品川>橋本 夏代、高橋 敏志
<オブザーバー>品川区広報広聴課:辻 亜紀、山田 亜希
イッツ・コミュニケーションズ:神林 哲郎、中村 邦彦
<事務局>宮津 隆一、齊藤 真司、名鏡 愛里、信田 沙織
(敬称略・順不同)
議事内容
1. 審議事項
(1) 第110回放送番組審議会議事録の確認
事務局作成議事録に対し、内容を確認の上、一同異議なく承認した。
(2) 報告事項
1 視聴者・加入者状況報告
2 放送事故・障害報告・お客さまの声等 各種報告
3 放送内容報告
「品川区広報・自社制作番組」報告(令和5年8月~令和5年10月)
「特別番組」報告
8月 「TOKYOパラスポーツチャンネル 生中継」
「多摩川花火大会2019 プレイバック」
10月「多摩川花火大会2023生中継 ~4年ぶりに夜空を彩る~」
■報告事項をうけて質疑応答
□電話サービスに関する質問・意見
<委員の質問>
・NTTの電話のアナログ回線が終了するが、ケーブルテレビ品川への電話サービスへ誘導するような営業施策はとっているか。
<事務局回答>
・特にNTTアナログ回線利用者を対象にした施策はないが、固定電話についても引き続き加入獲得に向けてお客様へご案内していく。
<委員の質問>
・ケーブルテレビ品川のなかで固定電話サービス獲得は積極的ではないのか。
<事務局回答>
・固定電話離れもあるが、加入へ向けて前向きに営業を続けていく。また、「迷惑電話自動ブロック」というサービスも2023年9月末より受付開始となった。今後も求められているサービス提供を行い、新規獲得・解約抑止につなげていく。
<委員の質問>
・せっかく「迷惑電話自動ブロック」のサービスを提供しているのだから、高齢者が安心して使える固定電話維持の為にも、区の自動通話録音機の無料貸与などと併せて、しながわEYEの番組内で積極的にお知らせしていくのがよい。
<委員の質問>
・振り込め詐欺の手口の巧妙化が問題となっている。番組内で警察署が防犯を呼びかけるコーナーがあるが、ケーブルテレビ品川のサービスを訴求することを検討してはどうか。
<事務局回答>
・いただいたご意見を参考に検討していく。
□営業活動に関する質問・意見
<委員の質問>
・新規の接続世帯の獲得について、集合住宅と戸建てでは、集合住宅が中心なのか。新築の戸建てへの営業は行っているか。
<事務局回答>
・どちらも営業活動を行っている。新築戸建てはリアクション営業のほか、ハウスメーカーからの紹介などがある。接続世帯を増やしていくように努めている。
<委員の質問>
・接続可能世帯数をいかに増やしていくのかを審議する機会を別時間で設けてはどうか。
・放送時間のどの時間のどの番組が視聴されているのかを詳しく知りたい。
<事務局回答>
・視聴の分析については全て開示できるわけではなく、番組審議委員への報告事項は総務省へ報告すべき内容がベースになっている。それらを踏まえつつ、いただいた意見を参考に、開示できる内容についてわかりやすく資料へ掲載できるよう、今後検討していく。
また、番組審議委員会は後半の番組審議の部分がメインとなる為、情報開示の可否だけではなく、時間配分の観点からもご了承いただきたい部分がある。
□番組編成・プロモーション(広報)に関する質問・意見
<委員の質問>
・ケーブルテレビ品川のコミュニティチャンネル内でシナガワンを起用した「あなたの家でもケーブルテレビ品川が見られますよ」というCMが流れており、既に接続世帯でもある為、このチャンネルやCMが区役所などへ常に掲出し、接続世帯以外へのアピールを継続するとよい。
・番組審議をするにあたって、どういう方が見ているのか、どの時間帯が見られているかなど視聴傾向や背景を参考にしたうえで審議できるとよいので、開示できるものはお願いしたい。
・花火関連の特番について、コロナ禍を経てイベントの復活を実感できる内容でよかった。
・CLUBしながわについて、字が小さく、見開きのページに10chと11chが並列されている点が見づらい。紙の媒体は手に取りやすく、毎号楽しみにしているので、改善できるとよいと考える。
<事務局回答>
・いただいたご意見を参考に工夫をしていく。
□その他
<委員の質問>
・取材依頼について、寄せられた依頼のなかで実際に取材にいくのは何割か。
<事務局回答>
・品川区以外で開催されるイベントなどはお断りすることがあるが、9割以上取材に行っている。
(3) 番組審議
今回は下記の番組を視聴し、審議した。
審議番組 「関東大震災から100年 未来への防災のいっぽ」 (令和5年9月放送)
<放送概要>
品川区に関する様々な番組を放送している「しながわホットほっと」枠で、防災に関して関心の高まる9月に関東大震災を題材にした番組を企画、放送した。
<番組内容>
品川区に関する様々な情報を提供している「しながわホットほっと」枠にて放送した番組。
関東大震災から今年で100年。その記憶と教訓を次の世代へ受け継ぐために、品川区が現在取り組んでいる未来を見据えた防災をご紹介。
しながわ防災キャラクターのジージョくんと一緒に、浸水被害からまちを守る下水道管や災害用備蓄倉庫、防災体験館などを見学する内容で放送した。
<委員の意見>
・区長のコメントにもあったキーワード“自助・共助・公助”のなかでも、このような番組では区の取り組みとして公助を紹介することが多い。しかし、実際の発災時に重要なのは“自助・共助”である。この番組を踏まえたうえで、今後は防災を扱う番組のなかで積極的に自助・共助の部分にフォーカスし、街の中にある“かまどベンチ・マンホールトイレ”などの防災設備の使い方などを周知し、区民の防災意識を高められるよう繋げていって欲しい。
・ジージョくんが静止画での登場であったが、テロップで「しながわ防災キャラクター ジージョくん」と常にセットで出し続けた方が途中から視聴した人にもわかりやすく、認知度が上がるのではないか。
・防災体験館は訪れたことがあるが、下水道管や災害用備蓄倉庫など普段、見学できない場所も見ることができるのが番組としての強みであり、関心を喚起できる部分である。そのうえで、今まで各町内の防災訓練や取り組みなどを取材していた素材を活かして、地域毎の注意点への紐づけができると更に啓発ができるとよくなると思う。
・15分という番組時間はコンパクトにまとまっていて視聴しやすく、防災館へ行ってみたいと感じた。
・自分の地域など具体的なことが知りたくなるが、あえて関東大震災から100年ということで、喚起の番組だったのかと思う。色々な情報を入れるよりは、これをきっかけに調べていこうと思えるような興味を引く内容でよかった。今後、各エリア別に派生した番組を制作していくのもよいと思う。
・ジージョくんと説明する職員の音声のバランスが聴き取りづらく、ピンマイクなどで調整するなど工夫があると聴きやすくなると感じた。
・区長からのコメントでも“自助・共助”というキーワードがあったが、地域の防災訓練やイベントなどがあっても参加できる人が限られているなかで、品川区の防災ハンドブック自体の紹介もしてフォローできていくとよい。
・防災体験館は以前訪れたことがあったが、今はITなどを駆使して更によい施設になったのだという印象をうけた。
・近くの工事している場所の地下がこのような下水道管の施設ということは、映像がなければ実感がわかなかったので勉強になった。
・区の取り組みの紹介としてはよいが、一方で番組の企画意図が伝わりにくいと感じたので、継続的に深ぼりをしていく番組制作が必要である。3000食の備蓄では足りないことが予想されるなかで自助・共助が必要になるということについてストーリー性をもたせつつ、定期的にシリーズ化して啓蒙するような工夫をして欲しい。
・15分番組でまとまっているよい番組であった。一方で今後の展望が伝わりにくい印象であった。
・防災も防犯も特集を組むのも大事だが、日々の生活のなかで毎日細かく伝えていくことも大切であるので、毎日の番組のなかにも取り入れていって欲しい。
・幅広い世代へ向けた番組であると感じた。
・共助に関しては地域で取り組むなかで形骸化して苦労している部分があると感じるので、町会が努力している取り組みを視聴者に見せて盛り上げていく役割がケーブルテレビに求められていると思う。
・かつて戸越銀座が水害に悩まされていた時代も経験し、区の取り組む浸水対策事業にも期待しているなかで番組を視聴し、大変意義深かった。
・町内会の取り組みなども続けて特集を組んでいって欲しい。
・子どもが出演してVRの体験をしているのは良かった。
・防災行政無線についても取り上げて欲しいし、FMしながわでも連動していることも周知していく必要があると感じた。
・関東大震災から100年と掲げたなかで何を伝えたいのか。当時とは様々な条件が違うなかで、大震災の際の普遍的な部分である自助・共助の大切さなどが伝わる内容であるとよかったと思う。
・行政としての取り組みである「公助」の部分にフォーカスした番組構成であったがゆえに、最後の区長のコメントで語られた「自助・共助」の重要性が番組全体としてリンクしていない(統一感がない)という印象であった。それなら番組の中でも自助・共助について盛り込むべきではないか。
<事務局回答>
いただいた貴重なご意見を参考に番組づくりにいかしていきたい。
2. 備 考
次回は令和6年3月6日(水)開催とする。