放送番組審議会
第116回放送番組審議会議事録
開催日時:令和7年3月5日(水) 午前9:30~11:00
出 席 者:<審議委員>細川 珠生、綱嶋 竜太、石井 敬一郎、市川 美知、金井 良子、久保田 久仁子
小谷野 敬子、野呂 一仁
<ケーブルテレビ品川>橋本 夏代、高橋 敏志
<オブザーバー>イッツ・コミュニケーションズ㈱ :神林 哲郎、斉藤 統子
<事務局>宮津 隆一、齊藤 真司、川﨑 百々子、名鏡 愛里、信田 沙織
(敬称略・順不同)
議事内容
1. 審議事項
(1) 第115回放送番組審議会議事録の確認
事務局作成議事録に対し、内容を確認の上、一同異議なく承認した。
(2) 報告事項
①視聴者・加入者状況報告
②放送事故・障害報告・お客さまの声等 各種報告
③ 放送内容報告
「品川区広報・自社制作番組」報告(令和6年11月~令和7年1月)
「特別番組」報告
11月 「ケーブルテレビ 秋の高校野球 東京大会 生中継」
12月 「ケーブルテレビ品川杯少年少女サッカー大会2024」
「ジャパンラグビーリーグワン2024ー25」
1月 「テレビ年賀状」
「TOKYOパラスポーツチャンネル 第8回日本知的障害者選手権新春水泳競技大会」
「令和7年品川区二十歳の集い」
■報告事項をうけて質疑応答
<委員の質問>
・加入者数については、減少傾向が継続している印象を受けるが、今回の減少における特徴や、対策として強化されている点について伺いたい。
<事務局回答>
・解約の主な理由としては、転居、加入者の逝去、他社サービスへの移行が挙げられる。中でも他社サービスへの移行については、解約抑止策を強化しており、前年度と比較して抑止率の改善が見られている。一方で、新規契約の獲得には苦戦している状況である。
本年5月には大井町エリアにおいて光サービスの提供範囲を拡大し、光回線化の工事を実施するなどの対応を進めている。以降も順次、他エリアへの展開を予定している。このような変化を踏まえ、従来とは異なる新たなアプローチ方法の模索している。
<委員の意見>
・「安心」や「安全」といった点が今後の重要なキーポイントとなる。
従来の戸別訪問による周知ではなく、区の公的なお知らせ等を活用するなど、広報手法の見直しが必要ではないか。
また、集合住宅については、1階や2階部分に入っている商業施設への働きかけを行い、TVモニター(デジタルサイネージ)を活用した広告掲載なども検討すべきである。
<事務局回答>
・いただいたご意見を参考に営業活動を行っていく。
<委員の意見>
「CLUBしながわ」について
・印刷部数が少ないのに区役所には多くの在庫があるように見受けられる。配布状況との間に行き違いが生じている可能性もあるのではないか。冊子の形態自体についても、見直しの時期に差し掛かっているように思われる。具体的には、PDFによるダウンロード配信や、LINEを活用した情報発信など、デジタルツールを取り入れることも検討すべきではないか。
・配置場所については「地域センター」「ほっとサロン」など、高齢者が集まりやすい場所や子どもむけに「学校の図書室」などを検討してはどうか。ケーブルテレビやコミュニティFMの存在を知る良いきっかけとなるのではないか。
・美容院や病院など待ち時間のある場所に置いてもらってはどうか。
<事務局回答>
・現在、ホームページ上で同内容を公開している。そのうえで閲覧が困難な方への対応として、冊子版も併せて用意している。必要な方に確実に行き渡るよう、一定の余剰を見込んだ部数を準備している状況である。
またシナガワンの活用については、しながわシティランではシナガワンのサンバイザーを配布予定であり、今後もキャラクターを活用したプロモーションを継続していく。
冊子の配布場所についてはいただいたご意見を参考に区の関連施設などに働きかけていく
(3)番組審議
今回は下記の番組を視聴し、審議した。
<審議番組>シナガワンラジオ 「ラジオとテレビ同時生放送」
(令和7年1月31日放送)
<放送概要>
FMしながわのラジオ番組「シナガワンラジオ」の生放送の様子をシナガワンTVでもお送りする、テレビ・ラジオ同時生放送番組。
<番組内容>
ワンソースマルチユースで、お客さまの満足度向上とコンテンツの有効活用として番組を企画した。FMしながわ(しなラジ889)で放送中の「シナガワンラジオ」がテレビでも楽しんでいただける番組。パーソナリティは岡田拓海と安田大サーカス団長安田が隔週で担当している。放送中のスタジオの様子も見られる「見えるラジオ」としての楽しみ方を提案している。
<委員の意見>
・テレビとラジオの同時生放送には大きな可能性を感じた。放送の工夫次第では、テロップを活用するなど、テレビならではの演出を加えることで、さらに視聴者に訴求できるのではないか。出演者側も「テレビに映っている」という意識を持つことで、番組全体の完成度が一層高まることが期待される。
・企画としては非常に興味深く、今後も継続が期待される内容である。カメラ位置については改善の余地がある。また、番組内で流れる楽曲の曲名や出演者情報など、視聴者が知りたい補足情報をテロップで表示するなどの工夫が欲しい。どのような層の視聴者に向けて、何を提供しようとしているのかという番組の目的とターゲットを明確にすることが重要である。
・テレビとラジオは異なるメディアであり、映像だからこそ可能な演出や情報提示を取り入れていくことが求められる。テレビ・ラジオ双方から流入するコンテンツになることから、視聴と聴取を広げていけるよう工夫をしていくことが期待される。
・演出面においてやや物足りなさを感じた。特に映像については、定点カメラの配置が工夫不足である印象を受けた。固定のテロップも検討して欲しい。番組の試みとしては非常によいことであり評価したい。
・本番組は定点カメラのみで構成されており、やや驚きを覚えた。映像に動きが少なく、視聴者にとっては単調に感じられる場面も多かった。
・カメラの前を人が横切るなど、単純にカメラを固定しているだけであり、配慮がやや不足しているように思われた。
・番組内で登場する人物についてのテロップ表示がなく、視聴者にとって分かりづらい。誰が話しているのかを明示するために、サイドスーパーなどを活用した表示が望ましい。特に団長安田氏と会話をしている相手のスタッフは誰なのか、視聴者には把握しにくい場面が見受けられた。
・テレビとFMの両方で番組を楽しめるという点は大きな強みであり、今後はFMとテレビの出演者が相互に出演するなど、さらなる展開に期待したい。
・本番組のような「動画付きラジオ」においては、必ずしも多くのカメラを用いる必要はなく、定点カメラでも十分に成立する可能性があると考える。ただし、画角については、視聴者との一体感や見やすさの観点から、出演者の正面を捉える構図が望ましいのではないか。
・放送時間帯が昼間であることを踏まえると、リアルタイムでケーブルテレビを視聴している層は限られる可能性がある。そのため、ラジオ音声をテレビで「垂れ流す」ような形式でも一定の価値があるのではないかと感じた。
・つまらないと感じた。せっかく番組として映像を扱うのであれば、団長安田氏とゲストの双方が映るような画角にするべきである。現在の構成では団長の横顔のみが映っており、視聴者にとって対話の臨場感や相互のやり取りが伝わりにくい。カメラワークにおいては、出演者同士のやり取りや表情が見えるように工夫を施す必要があり、その点が非常にもったいなく感じられた。
・正直なところ、番組の尺が長く感じられた。映像にほとんど動きがなく、視覚的には静止画に近い状態が続くため、15分程度が限界ではないかと感じた。出演者が何をしているのかが伝わりにくく、視聴者の関心を引きつける工夫が必要である。一方で、番組の方向性自体には可能性を感じる。特に「生配信である」という点が視聴者に明確に伝わる構成となっていれば、ライブ感や臨場感の向上が期待できる。
・ZOOM出演のゲストについては、PC画面をそのまま撮影するのではなく、スイッチングによってZOOMの画面を直接出力するなど、視認性を意識した画面構成が望まれる。
・本番組は、FMしながわの聴取促進につながる斬新な企画であり、今後の展開に期待が持てる内容であった。特に良かった点として、普段見ることのないFMしながわのスタジオ内部の様子が映像として視聴できたことであり、ラジオに対する親近感が高まった。背景にあったユニフォームなども含めてラジオだけ聴いているのとは違う情報が伝わるので、同時放送によって生まれる相乗効果やライブ感を感じられる良い取り組みだと評価している。今後も工夫を重ねながら、両メディアが連携を深めていくことを期待している。
2. 備 考
次回は令和7年6月4日(水)開催とする。